テトラポットの上、ふたりぼっち。
「朝っぱらから元気やのう」
「「どこが!!」」
「おーおー、息ぴったりやん。
朝から夫婦漫才お疲れ様やな」
そういって喉でくつくつ笑っているのは洸。
「って、時間!!もうチャイム鳴ってまうやん!」
「ほんとだ」
「さるのせいや」
「とりあえず、走らな!!」
「せやな」
***
なんとか1限には間に合ったものの、SHRの教室に寧と二人で慌ただしく入っていくことになってしまった。
それを見た先生は何やら黒板に書くと、みんなを見ていった。
「夏休み明けの海祭(うみさい)の実行委員、これでいいな」
その言葉に顔をあげると
”結城桃子”
”芦沢寧”
「「はぁ!?」」
「なんでや!なんでこんなさるとやらなあかんねん!!」
「こんな巨人とひと夏過ごすなんて嫌やっ!」
「はぁ?それはこっちのセリフや!」