花の色は 移りにけりな いたづらに
始まりは一粒の種
「先生…」
コンコン…
学生が口を開こうとしたその時、新たな訪問者を告げる音が聞こえた。
今日はお客様が多い日ね…。
「はい、どうぞ?」
ガチャ…
「おや、お取り込み中だったかな?」
「一ノ瀬教授…」
「お話し中ならまたにするよ」
「い、いえ!大丈夫です!
先生、ありがとうございました!また明日!」
「ええ、また明日の講義で」
教授に会釈をし、彼女は足早に出ていった。