花の色は 移りにけりな いたづらに

「……んん」



「あれ……私…」



「起きましたか?」


え…

ええ……?

えええーーーー?!?!


何?!

何?!なんなの?!

この状況!?!?


「な、な、ななななんで私のベッドに?!」


「ん?
桜芳が眠ってしまったからね、ここまで運ばせてもらいました」


そう言って暁臣さんは微笑む。


「だからってどうして暁臣さんまでお布団の中に…」

「君の寝顔を見てたら俺まで眠くなってしまってね
一緒に寝かせてもらいました」


本当に何…これ…


「離れていても同じ香りがするから落ち着きます…

匂袋…使ってくれているのですね…」


「はい…お気に入りですから…」


恥ずかしくなりもぞもぞと動いて背を向ける。

クスリと笑う声が聞こえて、背中があたたかいものに包まれる。



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