花の色は 移りにけりな いたづらに

「暁臣さん…?」


「久しぶりの桜芳で、ちょっと離せそうにありません…」



抱きしめる腕に力が入ったのがわかった。



ちゅっ…



「ひゃっ!」


うなじにキスをされ、思わず声がでた。


「ふふ、桜芳…可愛いですね」

「そこはっ!」


「知っていますよ?
桜芳はうなじが弱点のひとつだということくらい」


忍び笑いをしながら暁臣さんはうなじに唇を寄せる。


こんなの駄目なのに…

もうこんなこと私なんかが…




「っ!?やっ!」



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