花の色は 移りにけりな いたづらに

「なんだか悪いことをしてしまったかな…」


「お気になさらないでください。彼女の卒論の話を少ししていたんです」

「そうかい?」

「何かご用でしょうか?」


くるりと背を向けて声をかける。



「都築君、都築君が今日は元気がないようだからね。
心配していたんだよ。



桜芳…こっちへおいで…」



一ノ瀬 総一朗 文学部 教授

そして私はこの人の愛人…


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