カップほどの小さな幸せだとしても、店長が隣に居てくれるなら。
仕事だけでも大変なのに、わたしが部屋に転がり込んで生活変わって、何も言わないけど大変だと思う。
それなのに色々考えてくれて、買ってくれて、わたしを部屋に迎えてくれて……。
「朝食くらい作らせてください」
「麗ちゃん」
「感謝してるんです。夏彦さんにたくさん助けてもらって希望が持てたんです。夏彦さんのために、何かしたいんです」
何でも作れるというわけではないし、この間みたいに食パンと味噌汁を合わせる大失態だってしちゃうかもしれない。
それでも、この気持ちを伝えたい。せめて、ここにいる間だけでも。