君のひだり
「あの、話したいことあるから、屋上行かない?」


勇気を出してそう言うと、


「うん。俺も詩織に言いたいことがある。」


と言って屋上に向かう。


屋上の扉を開けると風が吹いてちょっとだけ肌寒い。


蒼瀬がフェンスにもたれ掛かって座ったから、その隣に私も座った。


蒼瀬の左側に。


「私からいいかな?・・・・まず、最初に、ごめんなさい!・・・私、こないだ逃げるように帰っちゃって。それに、怒ってごめん。」


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