君のひだり
そういう考え方した事がないから、今まで夢を誰かに言うのがあんまり好きじゃなかった。


周りのみんなは夢があるのに私だけが見つからないのは恥ずかしいと思って。


でも、そうじゃないんだなって思ったら心が楽になった。


「ありがとう、蒼瀬。こんなこと言われたの初めて。」


「どういたしまして。あっ、電車ちょうど来てる!急ご!」


発車ギリギリで乗り込んだ。


空いてる席に座ると蒼瀬は眠そうに目を擦った。


「蒼瀬?眠いなら寝てていいよ。私起こすから。」


「うん。じゃぁ、お願い・・・」


そう言うとすぐに寝てしまった。

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