君のひだり
厨房に行ってオムライスを2つ頼んでテーブルに戻る。


「あっ、お姉ちゃん!おかえりー。」


「ただいまーって、蒼瀬と何話してたの?」


妹の歌奈 かな が蒼瀬と一緒に話していた。


歌奈は中3で吹奏楽部に入っている、しっかり者。


「ん?何でもないよ。それじゃ蒼瀬さんまた!」


そう言って自分の部屋に戻って行く歌奈。


「歌奈ちゃんって凄くしっかりしてるな。しかも、お姉ちゃん思いだね。」


「そうかな。でも、多分私よりしっかりしてるとは思う。」


私は少しいじけたように蒼瀬に言った。


すると、蒼瀬は笑いながら私の頭を撫でて、


「俺は詩織もしっかりしてると思うよ。友達思いで誰に対しても優しいだろ?」


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