君のひだり
「言いません。・・・・・耳のことで同情されたくないから。」


「そうか・・・・あっ、大事な話があるんだけど来週また来てくれないか?」


「分かりました。」


そう言って診察室を出て、近くにあった鏡を見る。


見た目だって他の人と全然変わらない。


でも、




俺の右耳は聞こえない。




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