君のひだり
私は人目も気にせず蒼瀬の胸の中で泣いた。


蒼瀬は頭を撫でてくれた。


その手が暖かくて、ずっと離れたくなかった。


聞きたいことだってたくさんある。


どうして私に教えてくれなかったの?


転校することも、手術することも、私に教えてくれなかったのはなんで?


でも、


きっと理由は迷惑掛けたくないとかそういうことだよね。


蒼瀬は優しいから。

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