最後の歌
ピンポン♪
灯が来た。
やっぱり今日も約束の時間よりも15分も早い。
『有柚おはよ。』
「おはよ。入って♪」
『お邪魔しまーす』
「あ.今誰もいないよ。」
『なんだ。俺ちょっと緊張してたのに。』
「やっぱ緊張してたんだ?笑」
『そりゃあ…。彼女の家族に会うの緊張するだろ。』
『彼女』。
あたし本当にトモの彼女になれたんだあ。
幸せ過ぎる!!
『有柚ちゃ〜ん?』
「ん!?何?」
『またどっか遠く行ってたな。』
「……。部屋こっち!!」
『ったく。』
ガチャ―――
「ここがあたしの部屋!!」
『おっ!結構綺麗じゃん。』
「でしょ?こっち座って。」
あたし達は音楽を聴きながら、色々話しをした。
『有柚〜。』
「ん?」
『こっちおいで。』
「うん♪」
トモの傍にいくと、ぎゅっと後ろから抱き締められた。
「トモどしたの?」
『有柚可愛いから、ついぎゅってしたくなった♪』
そう言って頭を撫でてくる。
「あたし幸せだあ。」
『俺も。』