最後の歌

『だからもう悩むな。有柚が悩むと桜が悲しむ。』




｢うん…。｣




『ところで、何でこの話しようと思ったんだ？』




｢それはトモのおかげ。｣




『彼氏か…。』




｢トモがいなかったら、ずっと悩んだまんまだった。｣




『おい有柚。彼氏の話ばっかすんな。』




｢だってトモのおかげだもん。｣




『もう聞きたくねぇ。』




｢お兄はトモの事認めてくれたもんっ!!｣




『俺は認めねぇぞ。』




｢お父さんっ!!!｣




『だからお前のお父さんじゃねぇって。』




｢俺、絶対に有柚さんを幸せにします!!認めて下さい!!｣




『やだ。』




｢パパ子供じゃないんだから!!｣




『やだ。』




｢親父〜…。さっきまでかっこよかったのになんだよそれ。｣




『有柚は俺の姫なんだよ!!』




｢はあ〜？あたし姫じゃないし。｣




『赤ちゃんの時からずっと俺の姫なの!!』




｢パパいい加減にしてよ。これ以上言うならあたしトモと家出するよ。｣




『家出っ?!無理無理!!』




｢じゃあ認めてよ。｣




『………おいトモ。』




｢はいっ!!｣




『有柚泣かしたら許さねぇ。つーか殺すぞ。』




｢泣かしません!!約束します。｣




｢トモ大好き〜っ!!｣




『おい有柚。俺の前でイチャつくな。』




｢はーい〜…。｣