黒桜~サヨナラの前に~
「秋、止めろ。みっともない。」
「え~?何で~?」
「は?」
殺気……!やっぱり暴走族か。
あたしが口を開こうとしたその時、教室の扉が勢いよく空いた。
皆が一斉にそっちを見る。つられて、あたしもそっちを見る。けど……
「げっ……」
あたしは思わず声をあげる。だってそこには………陸と白とみぃがめっちゃ息を切らせてそこに立っていたから。
ここまでおってきたの?わざわざ……!?
「や、やっと……みつ……け、た。ゼェ、ゼェ………。ちょっと、ついて、こい……。」
肩で息をしている陸達。額には沢山の汗が。
まぁ、ここまで一生懸命おってきてくれたし、着いていくか。
あたしは、机に置こうとしていた鞄を手に取り、陸達の所に行く。
「大丈夫?」
「大丈夫、じゃねぇよ。」
取り合えず、座り込んでる3人を立たせて、教室を出る。