黒桜~サヨナラの前に~



「サイテー」



……なんだろう。



いつもよりも視線が厳しい。



しかも、「またかよ。」って何?あたしなんかした?



不穏に思いながらも、バイク置き場にバイクを置いて、校内に入った。



「……っ!?」



自分の下駄箱に着いて、唖然とする。



あたしの下駄箱の中に生ゴミが入っている。



「何、これ……」



今までは紙切れとか画鋲とかだったから特に気に止めてなかったから良かったけど……。



生ゴミって、無しでしょ。



生ゴミの独特の臭いが辺りを包む。



呆然と立ち尽くしていると、クスクスっていう笑い声が聞こえた。



そっちに目を向けると、勝ち誇ったような顔をしている女子三人組。



……あたしが何をしたっていうんだ。



いつも、いつも。悪いのはあたしじゃない。瑠璃南……いや、恋蘭の奴等なのに。


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