黒桜~サヨナラの前に~
あたしは苦しそうなその子を尻目に階段を上がる。
「……メンドクサイ。」
「うぉー、遂に来てしまったぁっ!!」
「秋、うるさい。」
叫んでいる秋を黙らせて、楓を見ると、ブツブツなんか言っている。
まぁ、テストってバカには辛いことだよね。
「お前ら~、座れ~!」
二人を哀れみの目で見ていると担任が教室に入ってきて、皆が席に座る。
朝のHRを終わらせ、遂にテストの時間。
先ずは国語。
先生の始めの合図でペンを持ち、問題を見て答えを書き始める。
相変わらず、簡単な問題ばっかり。
もっと難しい問題がいい。
なんて思いながら、全部に答えを書き、見直しをして机に突っ伏して寝る。
15分程度で終わったから、後、35分ぐらいは寝ていられる。