黒桜~サヨナラの前に~
――――ガシャンッ
もう生きていたくない。
……死にたい。
この苦しい、苦しい世界から、居なくなりたい。
ねぇ、誰か………助けて。
―――――――……
『さあ、舞娜、今日もたっぷり可愛がってあげるよ。』
――――――……
「い、イヤァ!!!」
自分の声に反応して、あたしは飛び起きた。
「……は、はっ、はっ、……はぁ……っ!」
……なんだ。夢か。
最近は全然見なくなっていたのに。
何でいまなんだろう。
「………っ、……う、うぅ……ふぇっ、うぅ……!」
ベットの上に丸くなって座る。
頭の上からタオルケットを羽織った。
そして、声を押し殺して泣きじゃくる。
何分ぐらいそうしていたのか。
泣き止んだ頃にはもう朝日が登り始めていた頃だった。