黒桜~サヨナラの前に~
「みん、な……。」
「兄さん!帰ってきていたんだね。」
いつのまにかいた阪上兄弟の兄が連達と戦っていた。
阪上兄弟の方には、多分友達だと思うやつらが数人居る。
あたし、もしかしたらコイツらに遊ばれるところだったの?
しかも、みぃを巻き込んで?
「……っ!」
やっぱりあたしは……人と一緒に居ちゃいけない。
……皆を巻き込んでしまうから。
遠くからパトカーのサイレンが聞こえた。
「チッ,逃げるぞ!」
「うん。」
阪上兄弟達は警察がくるまえに、逃げていく。
捕まれていた腕はいつのまにか離れていて、あたしは地面に座り込んでただ呆然としているしか無かった。
「……姉貴。ゴメン、俺……。」
いつのまにか気を取り戻した白があたしに近付いてきて謝る。
でもね、白は悪くない。
悪いのは全部あたしだよ。