黒桜~サヨナラの前に~
「……こんちには~!」
ニコニコ笑顔で皆を見る。
相変わらず驚いている黒桜に近付いて、あたしは喋る。
「騙してたみたいでゴメン。あたし達は本当は四王なんだ。……仲間なのにゴメンね。」
「……謝らないで。」
「ルル?」
海のときからあまり喋らなかったあたし達。
でも今、ルルがあたしの手を少し握っている。
「舞娜ちゃん達にも事情があったんでしょ?……ケンカが出来そうなことは薄々気付いてたの。」
あ、そうなんだ。まぁ、あたしがへましたかもしれないけど。………流石黒桜。
「……詳しいことは、これが全部終わってからだ。」
「……そうだね。」
ありがとう。あたし、やっぱり黒桜の仲間になれて良かった。