黒桜~サヨナラの前に~
まぁ、ルルの場合は一昨日なったばっかりだけどな。
楓と来美は大学には行っていないけど、会社とかで働いている訳でもない。
楓はどこかの有名なカフェの店長。
来美はそのカフェの定員。
って、確か楓がこの前会ったときに言っていた気がする。
取り敢えず俺は電車で自分の会社に向かっている。
今日も通勤ラッシュで電車の中はいつもにまして混んでいた。
「あっ、榊原さん!おはよぉござぃまぁす」
「……おはようございます。」
変な甘い声で俺に近付いてくる奴等は全員メイクが濃い。
近付くと甘ったるい臭いが鼻につくから遠めで話している。
「榊原、おはよ。相変わらず人気だねぇ。」
「あぁ。季里。おはよう。人気でもめんどくさいだけだ。」