黒桜~サヨナラの前に~
必死に笑顔を向ける。
「ま、舞娜ぁ!良かった、心配だったんだよぉっ!!」
そうすると抱きついてきたみぃ。だから、あたしもソッと抱き締める。
「うん。ゴメン、ネ……。……皆、心配かけてゴメン。後、ありがとう………!」
皆のお陰で、あたしはまだ3人といれるよ。
これ以上の幸せは……望んじゃいけないね。
抱き締めあったり、泣きあったり。
そんなあたしたちを温かな太陽は見守ってくれていた。
優しい風があたしたちを包み込む。
窓からゆっくり入ってきて、静かに柔らかくあたしの髪を揺らした。
*
「皆、学校行こっ!遅れるよ~」
あの事故から目が覚めて、あたしは3日間入院をした。
退院後も大事をとって、1週間学校を休んだ。だから、今日はあたしにとって、久しぶりの学校。
「もぉ、すっかり元気になったねぇ~」
「うん!完全復活!」
階段を降りながら、みぃと話していた。一階に着いたとき、
「……ぁ……」