黒桜~サヨナラの前に~
「何で、ここに……!?」
「……怪我が治ったからだよ~。あのときは、随分とお世話になりました……?」
不適な笑みを浮かべて、あいつらの目を見据える。
「……っ!こ、このまま来なくても良かったんだけどなぁ!?」
わざとらしく大声で言い、側であたしたちを見学していた奴等に問いかけるように言う。
そうすると当然……
「確かにぃ~!」
「そうだよなぁ、お前なんか来なくて良かったのに!」
「見たくも無かった。」
どんどんあたしを否定される。
……たまに思っちゃうんだ。こんなんなら、あたし、この世界に産まれたくなかったよ。
だって、皆、あたしを嫌うじゃん。
あたし自身を否定するじゃない。
泣きそうになる。何でだろう。今まで泣きそうなことなんて無かったのに。
……駄目だね。
あたし、どんどん弱くなっている。
「そこまでだ。」