黒桜~サヨナラの前に~
ぼっーとしてたら、連に手を掴まれ、少し引きずられる形で黒桜に着いていく。
ていうか、皆、助けてくれないし……。
連れてこられたのは、空き教室。鍵は黒桜が返してなかったから取りに行かなくて良かった。
て、それよりも……
「何で、あたし、あんた達と居るの?」
「……さぁ?」
……さぁ?じゃないからっ!ここに連れてきた理由を言えって!
「もう一回言う。俺らの姫になってくれ。つーか、なれ。」
もう命令口調じゃん。こういうときって大体、拒否権無しなんだよね。
……だけど、そんなのあたしに関係無いから。
「言っとくけど、拒否……」
「ならない。……黒桜の姫何かにあたしはならないよ。拒否権無し?そんなの知らないよ。あたしの人生だもん。他人なんかに決められる筋合いなんて無いから。これはあたしの人生だから。あんたらに決められるわけ無いでしょ……?」
わざと言葉を被せ、少し長めに拒否してやった。
「何で、お前はそんなに仲間を作るのを嫌う?」
……あたしが仲間を作るのを嫌う理由なんて、沢山あるよ。