黒桜~サヨナラの前に~



「……ふざけんなっ!!」



「……陸、お願い。話を聞いて。」



「嫌だ!話も聞かねぇし、俺は認めねぇっ」



「陸!」



自分の側にあった鞄を手に持ち、さっさと黒桜の幹部室を出ていこうとする陸。



だけど、あたしがドアの前に立ちはだかり、それを止める。



「陸、お願い!話を聞いて!」



「聞かねぇ!」



断固としてあたしの話を聞かないつもりだ。



「……何でお前はそんなに舞娜が俺らの仲間になることを嫌がる?」



「舞娜ちゃんが決めたことだよ?応援しようとは思わないの?」



「……、全く思わないな。」



「……悪いけど、俺も。」



今まで黙っていた白も鞄を手に取り、立ち上がる。



「白まで……。何で?」



今まであたしの決めたことは応援してくれたのに。



何で今回は許してくれないの?



「……姉貴が決めたことだから、今までの事はずっと応援してたけど、今回は認められない。……もう一回、よく考えてくれ。」



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