黒桜~サヨナラの前に~
「気持ちだけでも、受け取っておくね。」
「ま……っ」
――――ガチャ
陸が喋ろうとしたしたとき、突然幹部室のドアが開いた。
そうすると必然的に皆、そっちに目線が行くわけで……。
黙ってそっちを見ていると、ドアの後ろ側から一人顔を覗かせる。
「みぃ!」
「来美……」
顔を覗かせたのはみぃだった。
「陸、白。応援してあげようよ。」
「え?」
私たちの前に立ち、陸と白を見ながら、語りかけるように喋り始める。
「せっかく舞娜が自分で決めた道だよ?それをみぃ達が邪魔しちゃいけないでしょ。それに……黒桜の人達は安心出来る人達だよ。心配なのは充分分かるよ。みぃも心配だもん。だけど舞娜が前を向いて歩み始めれるように、背中を押してあげようよっ!ねっ?」