黒桜~サヨナラの前に~
仲間を見つけて
黒桜の姫になって数日。
ついにこの日は、下っ端達に挨拶をする日。
認められてもらえるか、不安で仕方ない。
「姉貴、……緊張し過ぎ。」
「白………」
大体いつも、陸も白もみぃもここに遊びに来る。
だけどいつも思うんだ……。
「お、海~!遅いぞ~!」
無駄にテンションの高い秋の視線につられドアの方を見ると、海がダルそうに立っていた。
「五月蝿い。ちょっと黙って。」
「相変わらず冷たいね~!」
二人のやり取りをいつも……寂しそうに見つめているみぃ。
その姿を見て、あたしの胸が締め付けられる。
きっと、みぃと海は……―――――――。
「お前らちょっと静かにしてろ。……舞娜、そろそろ行くぞ。多分全員集まってから。」
「……うん。」
「舞娜、頑張ってね!」
……無理して笑わないで。きっとみぃも、ずっと……辛い思いをしているから。
あの日からずっと……ずっと。