黒桜~サヨナラの前に~



「ちょ、ちょっと!皆、何であたしの方見るの!?あたし、これでも頭いいんだからね!」



「はぁ?」



はぁ?って何さ!



本当のこと言っただけだし!



「フッ、確かに舞娜はこの性格だからバカに見られやすいけど本当に勉強出来るぜ、コイツ。」



そうなのだ。



本当にあたしは頭がいい。……自分で言うことじゃないと思うけど。



中学の頃は3年間ずっと校内で一位だった。



それに、小学3年生の頃にはもう自力で大学の問題解いてたし。



確かにすごく難しかったよ。



でも、小さい頃は勉強が好きだったから、ガンガン勉強していた。



今となっては、あり得ない話だけど。


「えー?」



今もなお、怪しげな視線を送ってくる秋。



いや、秋だけじゃない。下っ端君達も信じてないな。


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