黒桜~サヨナラの前に~
「本当だよ?だって姉貴、小学2年生の頃くらいから全国でも有名なくらい頭良かったし。四年生の頃くらいは全国一位だった。」
そう。白が言ったように、全国テストで一位を取り続けて、全国で一番頭が良くなったんだ。
皆の方を見ると、秋と楓は口がだらしなく開けっぱになっている。
連達は何かよく分かんないけど笑ってる。
「さて、秋と楓は舞娜達に勉強教えて貰いな!皆も勉強苦手なら教えて貰うんだよ~!」
「ハイッ!」
え?秋と楓って勉強出来ないの?
…………まぁ、いっか。スパルタで教え込めば。
こんな感じであたしが仲間になった人達はチグハグでハチャメチャだけど。
そこが良いところ。
今まで心の中に壁をつくって、誰とも関わらないようにしていた。
もう、傷つくのも苦しむのも疲れてしまったから。
でも、そんな壁を気にしないで、人の心にズカズカと入ってくるそんな人達。
陸達はただそっと見守ってくれていたんだ。
でも黒桜の皆はそんなの関係なしにあたしに近付いてくる。