Kissの温度
「神野君は最近まで
海外にいたそうだ。
英語も堪能だから
それを仕事に生かしてくれると
営業部としてもプラスになる。
期待してるよ!」


加藤部長は
彼の肩をバンッと叩き
機嫌良さげに笑った。



周りにいた女子社員が
ヒソヒソ話しているのが
耳に入る。


「ちょっと、かっこよくない?」



たしかに見た目は
かっこいい…

でも

私はついさっきの事を思い出す。


いきなりキスって…
軽くない?!
海外にいたせいなの?!
やっぱりなんか信用できない…


そんな事を
ぼんやり考えていると
いきなり名前を呼ばれた。


「成瀬。神野は俺の班だから。
席に案内してやって。」



『は、はいっ!』



本城さんに言われ
私は慌てて返事をする。

私は本城さんの班の
アシスタントの仕事をしていた。



「あ〜あと、うちの班
10時からミーティングやるから
会議室取っといて。」



『わかりました。』



もう一度返事をした後
彼、神野さんを席へ案内する。



‥*‥*‥*‥*‥*‥*‥*‥
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