Kissの温度
少し遅れて
待ち合わせ場所に着いた私は
辺りを見渡し彼をすぐ見つける。



『遅くなってごめんなさい。』



息を切らしながら
声をかけると
本城さんは優しく微笑んだ。



「大丈夫だよ。」



そう言って
私の頭をそっと撫でてから
歩き出した。




私たちはいつものように
食事をしてそのままホテルへ。



部屋に入ると
後ろから優しく抱きしめられた。



「遥…」



振り向くと
間近に本城さんの顔があり
引かれ合うように唇が重なった。



『んっ…』



重なりあった唇は
熱をおびてるのに
私の心は満たされない。



ふとその時
神野 嵐の顔が一瞬頭に浮かぶ。



うっ、なんで
あんなヤツの顔が……



私は彼の顔を振り払うように
さらに本城さんの唇を求めた。



今は何も考えたくない…



そして私たちは
そのままベットへと倒れ込んだ…



‥*‥*‥*‥*‥*‥*‥*‥
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