Kissの温度
綾と亘が待つお店に
嵐を連れて行った私。



『ごめ〜ん。お待たせ。』



私は先に席に着いていた
二人に手を振る。



「私たちもさっき来たとこ…
って、あれ?遥後ろの人って」



綾が驚いた顔で私の後ろを
指差した。



「あ〜、神野さんじゃ
ないっすか。」



亘が大きな声を上げる。



『亘声大きいから!』



「あっ、ごめん。」



亘は周りをキョロキョロと
見渡す。



「遥〜、どうゆうことぉ?」



綾が首を傾げながら聞いてくる。



私の耳元でも



「遥、どうゆうことだ。」



嵐が二人に聞こえないように
囁いていた。



『えっと、二人とも知ってると
思うけど、最近営業部に入った
神野さんね。今日飲みに誘われた
から、ついでだし一緒にどうかと
思って。ダメだったかな?」



私は綾と亘の顔を交互に見た。



「えっ、私は全然OKだけどぉ」



「俺も、かまわないよ。」



二人は快く受け入れてくれた。



『そっ、よかったぁ。』



私は嵐のほうを向いて



『嵐もいいよね♪』



と初めて名前で彼を呼ぶ。



一瞬顔を赤らめた嵐は



「ああ、かまわないよ。
二人ともよろしくな。」



そう言って、綾と亘に笑顔を
向けた。



‥*‥*‥*‥*‥*‥*‥*‥
< 40 / 51 >

この作品をシェア

pagetop