Kissの温度
「ちょっと遥!いつから
神野さんとそんなに仲良く
なったのぉ?」



綾が目を輝かせニコニコ
しながら聞いてきた。



『仲良くって…。
別に仲良くないし。』



私は梅酒を飲みながら
嵐をちらっと見る。



「えぇ〜、だってさっき
嵐って呼んでたじゃない。
それって仲がいいと思う
んだけどぉ。」



綾が興味ありますって顔で
私と嵐の顔を交互に見た。



『あのね、この人昨日来た
ばっかりだし、私もよく…』



私が否定しようとすると
いきなり嵐が肩を抱き
私を引き寄せる。



『ちょっ、何する…』



「俺たち仲いいですよ。
だろ?遥。」



嵐は私の顔をみてニッコリ
笑った。



(ちょっと、何言ってるの?)



「わあ、遥だってぇ。」



綾はますます興味を向ける。



すると…



「だって俺らキスした仲だろ。」



『えっ!?』



嵐は私を見てニッコリ微笑む。



「えぇっ〜、ホント遥!?」



「マジで…?」



綾と亘が驚いた顔で私たちを
見つめる。



『ちょっと、何ふざけた事
言ってるのよ!二人とも
こいつの言う事信じちゃダメ!』



私は顔が熱くなるのを感じながら
慌てて二人に否定した。



「照れる事ないだろ、遥。」



(こいつ何考えてるの!?)



『ちょっと嵐、飲みすぎなん
じゃない?も〜酔っちゃった
のかなぁ〜。』



私は机の下の見えない所で
嵐の脇腹にパンチを食らわす。



「イテッ。俺酒強いから
こんなんで酔ったりしねぇよ」



私の手を掴むと、わざと
二人に見せつけるように
握って見せた。



‥*‥*‥*‥*‥*‥*‥*‥
< 41 / 51 >

この作品をシェア

pagetop