Kissの温度
『はぁ…』


ランチタイム…
食堂で私はパスタを
フォークでぐちゃぐちゃと
かきまぜながらため息をつく。



「遥ぁ〜ご飯まずくなる。」



私の手元を見ながら
会社の同期の笠原 綾(カサハラアヤ)は不機嫌そうに呟いた。



『あ…ごめん。』


「どうしたの?ここ1週間
遥なんだか変だよ。」


『ん〜そうかな…』



私はあの日の夜の事が
ずっと頭から離れずにいた。


いきなり見知らぬ人に
キスされるなんて
私の中ではありえない
出来事だったから…。


綾にその事を話そうか
迷っていると後ろから声がした。



「おつかれ、メシ一緒にいい?」



‥*‥*‥*‥*‥*‥*‥*‥
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