Kissの温度
今日はなんだか
早く目が覚めた私は
いつもより早目に
会社に来ていた。


コーヒーでも飲もうと
給湯室へ向かう途中
廊下で本城さんと出会う。



『おはようございます…』



私は軽く頭を下げながら
挨拶をする。



「おはよう。」



本城さんはちらっと
私を見て挨拶すると
すれ違いざま
私の肩越しにそっと囁いた。



「今夜7時にいつもの所で…」



いつも私の予定はお構いなしに
突然誘って来る。


私の返事など
聞く気はないらしい。


まあ悲しい事に予定も無い私…


それでも
私に断る勇気があれば…


まだ心のどこかで私は
彼の温もりを求めていた。



‥*‥*‥*‥*‥*‥*‥*‥
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