上司と秘密の恋を__
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「んっ…ん」
朝の眩しい光に誘われて目が覚める。
「あ…あれ、ここは……?」
体を起こして周りを見るが、私の部屋ではない。
「うーーん…」
何かとんでもないことをやらかしたのではないかともんもんと一人で唸っていると…。
「あ、起きたんだ。おはよう?」
「え…」
私はその人の姿を捉え、一瞬フリーズした。
だってそこには_____
「神田さん!!??」
「うん、ごめんね。
君の家分かんなかったから僕の家なんだけど……。
驚いたよね」
コーヒーを私に渡しながらはにかんだ笑顔をみせる神田 誠さん。
この人は社内でも仕事ができ、人柄も良く、性格も良いというような…人からとてもモテる上司だ。
そんな上司の家に……私がいる。
なぜだか、私のなかの血の気がサーっとひいていく気がした。
全世界の女子に恨まれそうな気がした。
私はその場で土下座をする。
「ほんとうに!申し訳ありません!!神田さんにこんな迷惑かけるなんて!!」
「いやいや、いいんだよ。それより顔あげてよ。そんなことしなくていいから。」
どこまでも優しい神田さん。
私はその優しさに負けないように土下座したまま言葉を紡ぐ。
「いえ!私の罪悪感が消えないのでせめてなにか借りを返させてください!!」
すると、少しの間が空いた。
「愛ちゃんさ、とりあえず顔あげて?」
仕方なく私は顔を上げる。
すると、神田さんが私の目の前に寄る。
「つっ。」
あまりにも近いその距離に私は息が止まりそうになった。
それをしってか知らずか神田さんは話を続ける
「愛ちゃん、僕と一緒に住んでくれない?」