街の壊し屋さん
しかし街の人は壊し屋さんを疎ましくしなくはなりましたが、少しよそよそしく扱いました
壊し屋さんはそれを少し悲しいと思いましたが、きっといつか仲良くなれると思いました
そんな壊し屋さんには1人だけ友達と呼べる人がいました
彼女はとても優しく、美しく、街の人にも愛されている人でした
出会いは壊し屋さんが土砂崩れで流れてきた大きな岩を壊しているとき
助けて、と声が聞こえました
回りを見渡すと少し離れたところに岩に足を挟まれて動けなくなっている少女を見つけました
壊し屋さんは慌てて彼女の足を挟んでいた岩を壊しました
彼女は壊し屋さんを恐れることなくありがとうと美しい声で言いました
壊し屋さんは初めて人に目をみて話をしてもらえてとても喜びました