ちび太とゴリさん。
けれど、私はその女子という生き物の例外に位置するが。
「本当世の中不思議な事もあるんだな~。こんなに変わるなんて」
人間ってこんなにも変化を遂げる生き物だったなんて驚きだ。
「そ、そうかな?だとしたら、嬉しいよ。俺、もう二度とあの頃の自分にならないように、この高校でやり直すって決めてるから。そのために、誰も知り合いが入学しないこの高校に入学したから…」
なんだ、私と一緒じゃん。
同じ理由でこの高校に入学し、誰も知り合いがいないと思った矢先知り合いに出くわす現状。
これが吉とでるか、凶と出るか。
「あのさ、ちび太。私と取り引きしよ」
「取り引き…?」
「うん」
それは今の私達に1番ピッタリな方法。
「私はアンタの素性を誰にも話さない。だから、アンタも私の素性を話さない」
私達の間に信頼関係なんて1ミリたりとも無い。
だからこその、取り引き。