ちび太とゴリさん。


ガチャ──



すると目の前の扉がゆっくりと開かれ、そこからちび太がひょっこりと顔を出す。



「ねぇ……さっきから何している、の?」



何してるのって、それは私が聞きたいんだよ!!

そもそも何でお前は平気な顔をしているんだよ!!!!



なにも動揺していないアイツを見てイライラが募る。

だから私は思いっきり睨んだ。

〝状況を説明しろ〟という意味を込めて。



その時、遠くからこちらに向かってくる足音が聞こえてきた。



「お、俺なにかしたなら謝るから……うっ、そんなに睨まないでよ……」



一方気が付いていないちび太は、うじうじし始めたし。

最悪だ。

こんな場面を危うく見られた暁には、私が脅迫やら恐喝やらしているみたいだ。(実際の所やんわりとやっているが)

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