ちび太とゴリさん。
だから葉月の近くの席だと、何かと好都合だ。
「私も近いと嬉しいな」
そう言って笑顔を向ける。
おっ、今の笑顔のタイミング良かったんじゃね??
そんな能天気な事を考えていると、廊下の騒がしい声が聞こえてきた。
視線を廊下に移せば、そこには王子様スマイルを周囲に向け、手を振るちび太の姿。
キモっ。
「蒼柳くん凄いねー」
葉月はそんな様子を見て傍観する。
「そ、そうだねー」
何々アイツ!!!
どっかのアイドルかよ!
あっ…目が合った。
うわぁぁぁぁぁぁぁ、いっちょ前に私に向かって微笑みだしたよ。
「……妃と蒼柳くんて、前から思ってたけど仲良いの?」
一部始終を見ていた葉月が私に尋ねてきた。