ちび太とゴリさん。


最悪にも、ちび太は私の隣の席だった。



ほんの数分、数秒前に『文句なんて付けられない』と言ったが。

これは無理。

ちび太の隣とか、どんだけ私はコイツと一緒に居れば済むんだよ!!

同じ部屋ってだけで、腹いっぱい。



「妃に、唯斗くんに、蒼柳くん!この4人が近くて良かったー」



葉月は入学式に話したメンバーが揃った事が心底嬉しそう。



「本当だね!席近くて私も嬉しいよ」



隣のコイツを除けばの話だけど。

必死に今すぐにでもボロが出てしまいそうになりつつも、笑顔をキープする。

もう二度とゴリさんなんて言われないために。



そしてその日一日、なんとかやりきった。



***



基本一人で帰るが、今日はたまたま途中でちび太と遭遇した。



今日はやけにコイツと関わる機会が多いな。

なんて思うが、目が合った挙句帰る場所まで全く同じ。

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