ちび太とゴリさん。


***



「あぁああああああ!!!!!マジなんなの!!!女子ってめんどくさっっ!!」



早速女子になるべく、朝食を食べ終え準備に取り掛かるが…すでにギブアップ寸前。


髪をアイロンで真っ直ぐにしてみたは良いけれど……

問題は化粧!!!!

なにが好きで自分の顔にお絵かきしなくちゃいけないの!!



「ちょっと、妃!まだなの?入学式遅れるわよ!」



そんな私の様子を冷ややかな視線で見てくる母親。



一応昨日から寮生活が始まる予定だったが、手続きの行き違いやらなんやらで、私の寮生活は今日の入学式後からとなったのだ。



「きーさーきーーー」



「あと少しだから!!出来た!!!」



母親に急かされながらも、無事に人様にお見せできるぐらいには化粧を行うことが出来た。



「妃これじゃあ、毎日遅刻ね」



「失敬な!今だってセーフでしょ」



母親と他愛もない話をしながら、車で高校へと向かった──

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