ちび太とゴリさん。


「アハハハハッ!!何それ、ウケるんだけど」



腹抱えて笑うちび太に軽く蹴りを入れる。



「そんな笑う事ないだろうが」



「いや、笑うよ。アハハ」



「うるせぇ」



「いやいや、だって。こんなんでも、俺、男だよ?」



真っ直ぐ見つめられて、言われた言葉にドキッとする。

さっき初めて男なんだ。

私と違うんだ。

そう思ったばかりだから。



「そっ、そんな事言われたって、説得力が皆無なんだけど!?」



「それも、そうだね」



なんだか、今のちび太と居るとどこか調子が狂う。



「心配掛けてごめんね。俺、スマホの充電切れちゃって」

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