ちび太とゴリさん。
そして私は来た道をそのまま戻り歩く。
辺りはすっかり真っ暗で、なんだかあの日…
ちび太が私の為にケーキ屋を梯子した日を思い出す。
「ふふっ」
思い出せば、どこか心がぽかぽかしてくる。
「早く戻ろう」
そう思い歩くスピードを少し早め寮まで戻って来た。
だが、私はそのまま寮の中には入らず、入口に立っている人物に気を取られ立ち止まった。
「ゴリさんお帰り」
その人物…ちび太は私にぎこちなく無い昔と変わらない笑顔を見せ迎えた。
なんでそこに立っているんだ?
まさか私を待っていたとか?