あの日の桜を胸に

「そういえばさっき千夜さんが言ってたいつものってなんだったの？」


……あぁ、あれね



「食材と鍋とかみたいな料理する器具とかを買って貰ってるんです

一人暮らしをする時の条件だったんです。買い物は全て千夜さんに任せるように言われたんです」


「そうなんだ。………あれ？でもさっきここに住んでるのは自分の意思であって自分の意志じゃないって言ってなかった？あれは？」



覚えていたのね



「まぁ、いろいろです。」



「いろいろ？」


「はい、冷たい言い方をしてしまいますが、こちらにも“事情”というものがあるんです。すみません」



「そっか。寂しいけど仕方ないね。

あ、できたね！じゃあ食べよ！」




「先いっててください。洗い物だけしておくので…」




「分かった！」



そう言ってみんなのところに戻って言った澪梨さん



優しいな、あの子は