あの日の桜を胸に
………………そう。あの人が…


「あの子は使い物にならなかったってことですね…」



『そういうことね。まさかあなたあの子が可哀想なんて思ってないわよね?』



なーにいってんのよ。ついさっき鷹を括ったところなんだから。



「ありえないですよ」



『ふふっ、そりゃそうよね。あんな子同情するだけ無駄よ。それとまさかだと思うけど、あなたお父さんのところに行く気じゃないでしょうね?』


それも有り得ないわ



「なんで私が…そんな気さらさらありませんよ。だって、あの人は私の大嫌いな人なんですからね」



『さっすが、桜音だわ!相変わらずその真っ直ぐな物言いには惚れ惚れするわ!笑』


私もあなたのその素直なところ好きよ


そんなの言ったらすずはますます調子づくから言わないけど笑


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