イケメンエリート軍団?何ですかそれ⁇
タクシーの中で、木の実はまだぐったりとしている。
ジャスティンは、心配で頭がおかしくなりそうだった。
「ジャスティン、ごめんね……
心配しなくても大丈夫だから……
原因はちゃんと分かってるの」
木の実はまだ頭が朦朧とした中で、ジャスティンの心配そうな顔だけが気になった。
「原因って…?」
木の実は半分目を閉じたまま苦笑いをする。
「多分、お腹が空き過ぎちゃって、力が入らないだけなんだ」
ジャスティンはタクシーの天井を仰ぎ、大きくため息をついた。
そうだろうと思った。
久しぶりに見た木の実の頬がゲッソリと細くなっていたから。
「いつから食べてないんだ?」
木の実は泣きそうになっている。
「ちょこちょこは食べてるんだけど、どうやら足りてなかったみたい」
「食欲がなかったのか…?」
木の実はしばらく黙っている。
ジャスティンは焦らずに気長に返事を待った。
「ジャスティンと別れてから、もちろん、食欲もなかった…
でも、本当はもっと深刻な問題があって…
実は、引っ越し代金やトランクルーム代とか色々払ったら、貯金が底をついちゃって…
本当に恥ずかしい……
お金がないからご飯を切り詰めて、挙句の果てには倒れちゃうなんて。
ジャスティンにこんな姿見られたくなかった…
もう、私の事、嫌いになったでしょ…?」