イケメンエリート軍団?何ですかそれ⁇



「ねえ、ジャスティン、そのかすみ草の花束事件を教えてほしい。
モナンジュの人に聞いても、あの時は大変だったのよ~とか、そんな事しか教えてくれないの。
今日だって、謙人さんがかすみ草って言っただけで、オーナー夫妻も水田さんも顔が真っ青になったんだから」


ジャスティンは木の実のその話を聞いて、モナンジュのスタッフが気の毒なのと、その反応がコント過ぎて笑ってしまった。


「じゃ、俺がその話を教えるから、ナッツは謙人と何を話したか教えるんだぞ」


木の実は謙人と話した事を、詳しくジャスティンに伝えるつもりはなかった。
謙人の思いは、今は、ジャスティンは知らない方がいい。
あ、でも、謝っててほしいって言ってたっけ。
その事をちゃんと伝えればいいよね、うん。


「分かった…」


木の実のその返事を確認すると、ジャスティンは凪と舞衣のロマンスの話をざっとしてから、本題のかすみ草の巨大花束事件の話をした。
モナンジュの人達が今でも顔が真っ青になるのは、あの時、金額分のかすみ草を調達するのに相当走り回ったからだと話したら、木の実は顔を真っ赤にして笑っている。


「なんでその凪さんっていう人は、脇役のかすみ草を主役にそれも全部にしたんだろう…?」


ジャスティンは木の実を連れて、夜景が間近に見えるソファに腰を下ろした。


「舞衣にぞっこん過ぎて、頭がおかしくなってたのさ。
本人もあの巨大ボールになった花束を見て、腰を抜かしてたよ。

ま、一番迷惑を被ったのは、世間知らずの凪のために花束を請け負った俺と、それを頼まれたモナンジュの人達ってわけ」


ジャスティンは、記念に撮っておいたその巨大花束の写真を木の実に見せた。
木の実はクッションに顔を当てて大笑いをする。
お腹がいたいと、涙を流しながら…







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