イケメンエリート軍団?何ですかそれ⁇
「ねえ、私の本当の性格を教えてあげようか?」
ジャスティンは木の実に顔を近づけて軽くキスをする。
「どんな…?」
木の実は肩をすくめ、いたずらっ子のような笑みを浮かべた。
「石橋を叩かないで壊して前へ進む女なんだって」
ジャスティンはキスをしながらクスッと笑った。
「それは誰が言ってるの?」
「友達だったり、親だったり…
簡単に言うと、自分の直感を信じ込みやすい。
自分がこうだって思った道は、半分壊れかけた橋でも、ロープが一本でも渡っちゃう。
だから、失敗も多いんだ」
木の実は本当に当たっていると思っていた。
久しぶりに会った元カレを家に泊めたのも、周りの人には浅はか過ぎると言われた。
そのせいで借金取りに追われるはめになったけれど、でも、こうやってジャスティンに出会ったのは、そこがきっと始まりだった。
「でも、私はこんな自分が好き」
今度は木の実の方からジャスティンにキスをした。
「もし、ナッツが俺の元に歩いてくるための橋が壊れそうになったら、俺は、全財産使って絶対に壊れない頑丈な橋に建て替える。
それが高い所に張られたロープだったら、ヘリコプターを使ってナッツを捕まえに行くよ。
だから、俺を信じてついてきてほしい…」
木の実はジャスティンの話が可笑しくて、でも、奥深く心に響いて涙が止まらない。
ジャスティンは、木の実を抱きしめて何度も何度もキスをした。
何度キスをしても、またキスがしたくなる。
初めて恋というものを知った。
初めて女性の持つ温かさを知った。
そして、初めて生きている素晴らしさを知った。
それは木の実がもたらした、ジャスティンにとっての奇跡だった。