イケメンエリート軍団?何ですかそれ⁇



料理教室を終えて、木の実とジャスティンは、木の実のマンションに戻って来た。
木の実は見るからに元気がない。
ジャスティンは何となくその理由に気づいていたが、あえて何も言わなかった。


「それよりすごい量もらったね」


ジャスティンは、皆からもらったティラミスを冷蔵庫に入れながらそう言った。
数えてみると8個もある。
透明のプラスティックのコップが小さくて、本当に良かった。


「ジャスティン、そのティラミス、今から食べよう」



「え?
もう、お腹いっぱいだよ。
もうちょっとしてからにしようよ」



「いやだ…」


木の実は目に涙を溜めている。
何か落ち込む事があったのは分かってるけど、やけ食いは勘弁してくれ。


「食べ過ぎたらお腹こわすぞ。
明日、仕事だろ?」


木の実は流れ落ちる涙を指でぬぐいながら、ジャスティンを見てこう言った。


「大丈夫…
だって、ジャスティンが食べるんだから」



「へ??」


木の実の目からまた涙がポロポロこぼれ落ちる。


「お願い…
ジャスティンにティラミスを食べてもらわないと、何も始まらないの。
全部じゃなくていい。
もしかしたら。最初の一個で出てくるかもしれないから」


最初の一個??
ジャスティンは今度こそ確信を得た。
ははん、ティラミスの中に何かが入ってるんだな…








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