イケメンエリート軍団?何ですかそれ⁇
木の実の部屋にある小さな丸い食卓の二人は定位置に座る。
そして、小さなテーブルの上には、今日、皆が作ったティラミスが所狭しと載っている。
「あ~、神様、何が起こるのか知りませんが、どうか最初の一個目で当たりを出して下さい」
木の実はやっと笑ってくれた。
たくさん並んでいるティラミスを見て、気の毒そうにジャスティンの手を握る。
「私が悪いんだ…
印をつけるのを忘れてて…
私の記憶では多分これだって思ったのをジャスに出したんだけど違ってて、他の人が食べたのにも入ってなかったから、絶対、この中にあるはず…
ジャスティンが飲み込んでさえいなければ……」
ジャスティンはゾッとした。
何が入ってるのか知らないが、飲み込んだのか?と聞かれればあいまいな記憶しかない。
あ~、このティラミスの中にその何かが入っていますように…
でも、神様は意地悪だった。
5個食べても6個食べても何も出てこない。
もうジャスティンは涙目だ。
今日を境に、俺はティラミスが苦手になる、間違いなく…
ジャスティンが木の実を見ると、心配と絶望の表情を浮かべながら、残っているティラミスを横から上から確認している。
頼むから、早く出てきてくれ…
ジャスティンは7個目を食べた。
が、しかし、何も入っていない。
木の実の目はもう閉じている。
半ば諦めながら、でも、最後の一個に全ての希望を注ぎながら。
「じゃ、最後の一個を食べるよ」
「うん…」